Q5.大震災一年後の現在、日本復興のために必要だと思うこと、とりわけ日本経済を活性化させる方法に対してお考えをお聞かせてください。
山崎公使:日本では福島第一原子力発電所周辺のごく限られた地域以外は、放射能被害からも安全であり、訪れて問題ない状態になっています。日本復興のためにも、どんどん日本に観光に来ていただきたいと思います。東北地方でも多くのところは通常どおり観光客を受け入れる体制が整っています。中国の方々に、ぜひ日本、特に東北地方に来ていただきたいと思います。
日本の食品は、中国では本当に人気があります。日本食品は、安全なもの以外、内外の市場を出ない検査態勢が整っていますので、ぜひ日本の食材を引き続き味わっていただきたいと思います。また、そのために、中国政府に対して、震災直後に取られた輸入規制のさらなる緩和をお願いしているところです。
日本の経済を活性化させていく上では、長期的な問題だと思いますが、グローバリゼーションにともなって、世界経済の中で日本と中国がどうやってお互いに協力できるかという視点が重要です。そういう視点で、お互いの市場の障壁を下げ、企業同士の交流、また、人と人との往来をさらに盛んにしていくべきです。中国と日本という世界第2、第3の経済大国がともに力を出し合って、世界の中で繁栄していくという大局的な視点を忘れずにやっていくことは、日本経済を活性化していく上で非常に重要だと思っています。
そのために、日本は日本の強みを出していかなければなりません。日本は何に強いかと考えると、技術力やサービスを提供する力、豊かで綺麗な自然、健康志向の食品などいろいろなノウハウ、要素を持っています。こういう日本の強さを中国、世界と分かち合いながら、ともに進んでいきたいと思います。