中国との領土紛争において、いずれにせよ日本の過激で大仰な動きは道義上の根拠を欠く。第一、日本は近現代史における侵略国であり、侵略しなければ釣魚島は言うまでもなく、全沖縄も日本のものではなかったのだ。島国の立場でありながら中国大陸と大陸棚を争い、沖ノ鳥礁を島と言い張るのは、一見してだだをこねているのだと分かる。
中国は日本との摩擦を辛抱強く扱い、両国関係の大局を重視している。一方、日本の対中政策はどんどん非理性的感情に導かれるようになっている。政府は民意を誘導することを完全に放棄し、それが理性的であろうと非理性的であろうと民意の言いなりになっている。今では対中強硬姿勢が外交政策の本流となり、中国政府に対して強硬でなければ政界でやっていけないかのようだ。
中国は日本の敵ではなく、ライバルですらない。中日は和すれば共に利し、闘えば共に傷つく。より痛手を負うのは日本だ。こうした道理は責任感ある日本の指導者が国民に説明する必要がある。
「人民網日本語版」2012年5月22日