日本を訪れた中国人観光客の消費総額が2年連続でトップになり、外国人観光客の消費全体の4分の1を占めたことを受け、日本政府は5月13日、7月から東日本大震災の被災地である岩手、宮城、福島3県を訪れる中国人観光客にマルチビザの発給を決めた。日本はこの施策で被災地を訪れる観光客の増加と、その他の観光地へのリピート客を見込んでいる。昨年、日本を訪れた中国人観光客はリピーターが4割を越え、今後リピートを望む声も9割を超えている。
日本観光庁が公表した「訪日外国人消費動向調査」 (2011年度)という報告書のデータを見ると、昨年、東日本大震災で津波や福島原発事故の影響から、日本を訪れる中国人観光客は大幅に減少、一昨年の141.3万人から26.2%減の104.3万人に止まった。
去年は、自然災害などの原因で中国人観光客の足は止まったように見えたが、97.3%の日本を訪れた中国人が満足といっており、その内訳は大変満足29.6%、満足57.6%、基本的に満足10.1%だった。また、94.8%を超える中国人観光客がまた日本を訪れたいとリピートを希望しており、必ずリピートする55.5%、また来たいと思う35.7%、ちょっと来たいと思うが3.6%だった。
昨年7月から、日本政府は沖縄県を訪れる中国人観光客にマルチビザの発給を始めたところ、沖縄を訪れる中国人は急速に増えている。日本政府が発表した統計によれば、震災後、中国人観光客は一度は明らかに減少したものの、昨年末には以前の勢いを回復したことがわかる。
中国人観光客の観光目的地はほとんどが東京、大阪、京都、愛知県、神奈川県などに集中している。観光庁は、リピーター客が増加すれば北海道、東北、九州等でも中国人観光客を呼び込めるだろうと、各地の観光ルートの宣伝を強化したいと分析している。
中国人観光客が日本での消費総額トップに
去年、東日本大震災が発生し、福島原発事故などの影響から、訪日外国人観光客の人数は大幅にダウン、外国人観光客全体の消費総額は8135億円と、前年の11490億円から同期比で29.2%減少した。一人当たりの消費額も11万3917円と前年比プラス1.0%と微増。しかも中国人観光客の一人当たりの消費額は16万4358円だ。中国人観光客は震災後の日本における消費意欲が突出しているだけでなく、日本に対してかなりの信頼感を持っていることがわかる。
日本を訪れる外国人の中では、ロシア人観光客の消費額がトップで一人当たり20万5207円、次いでオーストラリア人の17万6564円、中国人は16万4358円で3位だった。
昨年、中国人観光客は人数こそ前年より若干減少したものの、購買欲は依然として圧倒的だ。特色あるお菓子類や化粧品、医薬保健用品、食品、酒類、タバコ、アパレル、靴バッグ、デジタルカメラ、ビデオカメラ、ブランド腕時計、家電、工芸品、漫画、DVD、アニメなどに人気がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年5月23日