次に、仕事のストレスも高く、多くの人が自分も病気になってしまう。日本医療労働組合連合会が2010年に実施した「看護師労働実態調査」によると、2万7545人の女性看護師のうち、流産した人が11.5%いたが、病気の老人を看護する看護師の流産率は34.3%に達する。これは平均の3倍である。
最後に、病気の老人を世話する看護師に対して病院がケアしないこともある。2010年までに日本には147万人の看護師がいる。働く女性20人のうち1人が看護師である。しかし病院は女性看護師に対するケアが欠けており、最近では大量の女性看護師が辞めるという事態が生じている。毎年12万人の女性看護師が白衣を脱ぐが、なかでも病気の老人を世話する看護師が最も多い。日本医療労働組合連合会が行った2010年の調査では、病気の老人を世話する看護師の8割が辞職を考えている。辞めたい理由として、9割が病院の彼らに対するケアの欠如を挙げている。
毎日の仕事で心も体も擦り切れ、極限まで働かせられれば、やがて「白衣の天使」は去ってしまうことになる。看護師の不足が、在職看護師の負担をさらに重くする。辞職の連鎖は止まらない。日本は今、このような悪循環に陥っているのだ。人々は看護師を、命を救ってくれる「白衣の天使」と言うが、では日本の「翼の折れた天使」を救ってくれるのはいったい誰なのだろうか。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2012年6月17日