日本では「残留孤児」「残留婦人」は特殊な存在だ。日本の敗戦後、中国人の保護の下で成長し、生き延びた。中日両国の苦難の歴史の「生き証人」といえる。中日国交正常化40周年を記念して、TBSは「残留婦人」にスポットを当てた報道ドラマ「強行帰国--忘れ去られた花嫁たち--」を制作した。同ドラマには日本のお年寄りの証言も含まれ、日本人が恩を感じ、中国で養育してもらった礼として、在日華僑・華人に贈る。ウェブサイト「日本新華僑報網」が伝えた。
毎日新聞によると、日中国交正常化40周年記念番組「強行帰国--忘れ去られた花嫁たち--」は10月1日、TBSで放送される。ドラマは第二次大戦前後に「大陸の花嫁」とよばれた日本人女性たちを描く。日本が中国侵略戦争を仕掛けた1930年代、一部の日本人女性は当時の国策の下、中国東北地区、さらに日本「満蒙開拓団」に嫁いだ。日本の敗戦後、「満蒙開拓団」は集団逃亡し、これらの婦人たちが残された。
善良で寛容な中国東北部の人々の保護の下、捨てられた数千人もの「大陸の花嫁」のほとんどは、中国の大地で紆余曲折の悲壮な一生を送った。
藤原康延・プロデューサーは「この番組をきっかけに、さまざまな角度から日中関係を捉え、中国の人々に対する理解を深めていただくことができたら」と述べる。
「残留孤児」の原田静美さんは取材に対し、「敗戦後に逃げた際、非常に多くの日本人女性と子どもが捨てられた。当時の惨状は、経験した人でなければ想像できない。純朴で善良な中国の方々がいなかったら、命がいくつあっても足りなかった。中国の方々の心はあの大きな大陸のごとく、温かく広い。『恩を感じ、皆さんに助けられたように、私たちも在日華僑・華人を助けなければ』という話を帰国後よく日本人にしている」と語った。
「人民網日本語版」2012年8月31日