中国国家海洋局は30日、中国海洋監視船編隊が同日午前10時頃、釣魚島周辺の領海内で不法操業していた日本側の船舶を監視し、追い払ったと発表した。中国側が釣魚島周辺の中国の領海内で日本の船舶を追い払ったことを発表したのは初めて。
釣魚島問題のエスカレートから2カ月あまりが経過し、これは日本側によるいわゆる島の「実効支配」を崩す大きな動きとなる。2年前の中国漁船が釣魚島周辺海域で拿捕された事件、2カ月前の釣魚島に上陸した香港の釣魚島防衛活動家が逮捕された事件と比べると、今回の中日間の釣魚島の領有権を巡る争いには根本的な変化があることがわかる。中国は釣魚島周辺海域において法執行能力を固め、主権維持の範囲を徐々に広げている。
日本政府と石原慎太郎氏のいわゆる釣魚島「国有化」の行動は完全に守勢に回っている。中国の海洋監視船は反撃を理由に釣魚島周辺海域で正常な巡視を行い、島から12海里の海域に入り、大きく歩を進めた。釣魚島は無人島であるため、島には何もなく、「支配」には象徴的、形式的な意味がある。実際、中国側はすでに釣魚島の一部を奪回し始めている。
世界の中国台頭という見方は釣魚島を巡る対立によって変化することなく、中国脅威論も高まっていない。これらから、世界は中国の正常な権益維持行動を受け入れており、中国の平和的発展戦略が誠意あるものであれば、中国が領土争いにおいて堅持する意志があるか、また状況を考えて措置を講じるかをはっきり見極めることができるとわかる。
中国は釣魚島の成果を打ち固め、日本の反撃に対抗する用意が必要である。日本側が引き続き事態をエスカレートさせた場合、中国は迷うことなく更なる対抗措置を採り、決して途中で引いたりはしない。また、中国は今回の対立を通して国際舞台で政治の信頼を獲得し、ソフトパワーを高める必要もある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年10月31日