「草食系男子」現象とイノベーションの衰退
「イノベーションを起す力が弱まっているのは、日本社会の高齢化と密接な関係がある」。梁建章氏は、日本企業にあまねく存在する年功序列や学歴主義などが、若者の成長機会を阻んでいると指摘する。その結果、日本の電機産業は疲弊化した産業になってしまった。1970年代、日本の電機製品のイノベーション力と販売量は世界でトップクラスだった。しかし、過度な保守化とイノベーション不足によって、この数年でこれら日本企業はアメリカや韓国の企業に大きな遅れを取っている。
梁建章氏の研究によれば、日本で起業される会社の数は1960~1970年代の6~7%になっており、この数年で見ると3~4%にまで落ち込んでいる。アメリカやアジア諸国と比べ、日本の起業意欲は最も低い。
日本では「草食系男子が日本を変える」という本がベストセラーになった。この書籍によると、草食系男子の多くが一人っ子で、アルバイトで満足しており、中には仕事をしたくない人もいるそうだ。
20~34歳の日本男性のうち、3分の2が草食系男子だという。
草食系男子が女性の心を射止めるのは難しい。そのため、30歳未満の日本女性の未婚率は40%にまで上昇してしまった。晩婚と非婚が日本の出生率をさらに低くし、高齢化現象がますます加速することになった。
ネット検索エンジン分野ではどの国でも、その国の検索エンジンがシェアを握っているが、日本では外資系のグーグルとヤフーがたやすくシェアを握り続けている。その理由もまた、このような日本社会の背景と関係しているのかもしれない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2012年12月21日