日銀法改正まで口にして、日銀の独立性に対してブラフをかける安倍氏のやり方は、結局貧しい圧倒的多数の人々を犠牲にして、企業業績を向上させるというのと等しい。
国土強靭化論を盾にして大盤振る舞いすれば、なるほど一時的に景気が多少上昇するかもしれないが、財政再建はどうなるのか。
大型財政出動で、市場なる怪物が派手に暴れまわるようになれば、長期金利上昇し、国債価格が暴落し、財政破たんする危険性が懸念されているのに、財政危機を招いたことなど知らぬ顔の半兵衛である。
わが国の政党政治は、とにもかくにも未熟である。選挙で勝ったからといって政党が成長するわけでもない。3年間の民主党がその事例であるし、戻ってきた自民党もまた早くも馬脚を現しつつある。
民主党に求めたい。
わが国には働く人々に毅然と基盤を置いた政党がない。ご高説を垂れるのではなく、働いて社会を担っている方々の信頼を獲得せねばならない。働く人々の政党になってもらいたい。われわれは世界に冠たる憲法を掲げている。憲法の精神を発展させる政党になってもらいたい。
奥井禮喜氏のプロフィール
有限会社ライフビジョン代表取締役
経営労働評論家
日本労働ペンクラブ会員
OnLineJournalライフビジョン発行人
週刊RO通信発行人
ライフビジョン学会顧問 ユニオンアカデミー事務局
1976年 三菱電機労組中執時代に日本初の人生設計セミナー開催。
1982年 独立し、人と組織の元気を開発するライフビジョン理論で、個人の老後問題から余暇、自由時間、政治、社会を論ずる。
1985年 月刊ライフビジョン(現在のOnLineJournalライフビジョン)創刊。
1993年 『連帯する自我』をキーワードにライフビジョン学会を組織。
2002年 大衆運動の理論的拠点としてのユニオンアカデミー旗上げ。
講演、執筆、コンサルテーション、インターネットを使った「メール通信教育」などでオピニオンを展開し、現在に至る。
高齢・障害者雇用支援機構の「エルダー」にコラム連載中。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年1月5日