関連メディアの報道によると、日本海洋研究開発機構は、今月21日に大量のレアアースの存在が確認されている南鳥島海域で調査を実施し、レアアースを含む海底の泥の分布位置を突き止めると発表した。
南鳥島のレアアース発見に関する情報は、最も早い時期で2012年6月に伝わっていた。当時、南鳥島から約300キロメートル、水深約5600メートルの海底から採取した泥に、ジスプロシウム等のレアアースが豊富に含まれていた。日本の排他的経済水域で大量のレアアースが発見されたのは、これが初となった。
日本が中国以外からレアアースを調達
レアアースの業界関係者は、「ジスプロシウムは重要な添加剤で、高温作業のエアコンやハイブリッドカー(HV)のモーター等に使用される磁石に対する耐熱性を持つ。ジスプロシウムがエアコン向けの磁石に占める重量は約5%、HV向けの磁石に占める重量は約10%だ」と指摘した。
業界関係者は、「日本が今回調査を予定しているジスプロシウムは重希土類の一種だ。中国の中・重希土類の埋蔵量は世界一の量を誇る」と語った。
公開された資料によると、中国のレアアース生産量は1990−2005年に世界の96%を占め、世界一の輸出国となった。同期間、中国のレアアース生産量の60%は輸出に充てられ、その輸出量は世界の63%以上を占めた。中国は異なる等級、異なる品種のレアアース商品を大量供給する、世界で唯一の国家だ。中国はコスト無視で世界にレアアースを供給する門を開いたと言える。
中国国家発展改革委員会の報告によると、中国のレアアース分離精製の年産は20万トンに達し、世界の年間需要の2倍を上回った。統計データによると、中国のレアアース生産量が世界に占める比率は、2012年初頭の段階で2005年の96%から30%未満に低下した。
業界関係者は、「中国のレアアース生産量が世界に占める比率が大幅に低下し、同資源の保護を開始すると、かつて中国に依存していた国は輸入をストップさせた。これらの国がレアアースの使用を続けるためには、中国に大量の輸出を維持させる必要があるからだ。しかしレアアースの採掘・輸出により、中国の資源が減少している。またレアアース産地の周辺環境が悪化を続けているが、その回復には長時間が必要だ。そのため中国はレアアースの輸出制限を開始した」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年1月12日