小松弥生氏は日本西洋美術館の副館長である。国立西洋美術館はフランス政府から寄贈返還された松方コレクションを基礎に、西洋美術に関する作品を広く公衆の観覧に供する機関で、広く西洋美術全般を対象とする唯一の国立美術館である。
王敏(右)氏は、中国の比較文学者、日本文学者。法政大学国際日本学研究所教授。
2013年2月1日、王敏氏は小松弥生氏と対談し、中国の美術館と日本の美術館の比べ、日本で女性の地位などについて意見を交わした。以下はその一部分である。
王敏氏(以下敬称略 王)
中国で美術館所蔵する作品は主に近代の中国画家の作品です。しかし、日本は地方の美術館の中にもたくさん世界名画があります。しかも、西洋美術作品が多い。これらの作品はどのように収集していますか。
小松弥生氏(以下敬称略 小松)
私は中国の美術館を拝見した経験があり、本当に中国が近代、現代の作家の作品を中心に、それをとても感じました。アジアでは韓国も現代の作家の作品を展示したり、購入したりということに力を入れている。日本の場合は、西洋美術作品の数が多い理由は、日本が近代化しはじめた、明治維新(1868年、1870年ぐらい)に、それまでの古い江戸時代のものを全部捨てて、古いものを捨てて、西洋文明を取り入れ、美術だけではなく、生活全体が西洋化されてした。たぶんその時に、もちろん食べ物も、着るものも、畳に座るじゃなく、テーブルに座るとか、すべて西洋化したので。その中、美術に関しても、西洋のものを取り入れ、学ぶ。そのため、国がお金を出して、この国立西洋美術館を立て、そのことによって、西洋の美術がこんなにすごい。県立とか私立、あるいはコレクタ人たちは西洋の作品を買いあさってとか、何かいいものあれば、すぐお金あれば買った。そういう歴史が日本にはあった。収集について、独立行政法人国立美術館、平成23年度(2011年)業務実績報告書を参考する。日本の国立美術館(東京国立近代美術館、京都国立近代美術館、国立西洋美術館、国立国際美術館、国立新美術館)はそれぞれの目的に応じて、毎年購入している。たとえば、国立西洋美術館の場合、西洋のものを中心に。購入するだけでやっぱりたりなくて、寄贈もたくさんあります。以下の表によると、東京国立近代美術館を例として、42点購入し、寄贈は125点になった。もちろん寄贈のほうがたぶん、価格的には低い作品と思う。購入の予算は国から。