このような差が出てきているのは、リスク回避能力と関係があるかもしれない。レコードチャイナで以前発表された「日本のホワイトカラーはどうして打たれ弱いのか」という文章には、「日本人は生まれてから死ぬまで、保護された快適な環境の中で過ごす。だから日本人はリスク回避能力を失ってしまった」とある。企業が倒産でもすれば、保護されていることに慣れきった日本の若者は、本当にどうしていいのか分からなくなってしまう。そして狼狽するだけなのだ。
ある意味、これは心の老化だ。アメリカの「ワシントン・ポスト」は日本が衰退に向かっていると論じている。日本の人口は減少を続け、2050年の日本人の平均年齢は52歳になる。完全なる「超高齢国家」だ。日本の経済はシュリンクする運命から逃れられない。
かつて「ジャパン・アズ・ナンバーワン」を書いたアメリカの学者、エズラ・ヴォーゲル氏は、日本経済が衰退する現状を、走馬燈のようにコロコロ変わる首相に象徴されるような不安定な政局と、デフレの泥沼、将来に自信が持てない若者たちのせいにしている。日本人が人生の目標を見失っているのは、日本経済の環境が要因だと考えることはできる。しかし、両者は相互に作用している。若者が目標を見失っていることは、言い方を換えれば日本経済の復活に影響を与えかねないということでもある。
日本の新首相である安倍晋三氏が政策を発表した。全力で日本経済を振興させるというが、最も励ますべきものは若者である。彼らに対し、失われてしまった目標を取り戻させるべきだ。若者の努力が日本経済発展の大きな推進力となる。もし若者が迷走し、進取の精神が育たなかったら、日本経済全体が好転するのは難しいだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年3月30日