「軍人は外国人と結婚してはならない」という規定を設けている国は多数あるが、日本にはこのような制約はない。日本のメディアはこのほど、「嫁探しが困難であることから、外国人女性と結婚する自衛隊員が多い」と報じ、防衛機密情報の漏えいリスクを指摘した。環球時報が伝えた。
週刊ポスト(2013年4月19日号)の掲載記事によると、自衛隊内の定期調査の結果、自衛隊員全員のうち800人が外国人女性と結婚していることが明らかになった。このうち600人は中国人と結婚しており、韓国人やフィリピン人と結婚しているケースも多い。日中関係が冷えきった状況のもと、「日本の防衛機密情報が漏えいする恐れがある」と世論に懸念が広がっている。
日本の中国情報サイト「サーチナ」によると、陸上自衛隊員14万人のうち、外国人女性と結婚しているのは500人、海上自衛隊員4万2千人のうち、外国人女性と結婚しているのは200人、航空自衛隊員4万3千人のうち、外国人女性と結婚しているのは100人であることが、最新の統計で明らかになった。同サイト上で、日中防衛問題に詳しい専門家は、「中国人女性と結婚している海上自衛隊員のうち10人は、機密性の極めて高い職務に就いている」と指摘している。
800人という数字は、自衛隊員総数と比べると微々たる数字だ。しかし、この事実に懸念を示す日本人も一部にいる。埼玉県川越市に住む田島幸修氏は、「このような状況は極めて危険だ。機密性の高い情報に関わる隊員については、すぐに配置換えをすべき」と主張した。一橋大学の門田伸一氏は「自衛官のみならず、警察官と海上保安官に対しても規制を設けるべき。特に、中国からの侵略が現実味を帯びているいま、日本はさらに厳しい態度で臨む必要がある」との見方を示した。
防衛省関係者は15日、「日本には、自衛隊員と外国人との結婚を禁止する法律はなく、防衛省内部にも同様の規定は設けられていない。今後、そのような法律や禁止関連規定を定めることについては、特に考えていない」と語った。防衛省は、世論の圧力に直面し、今後、外国人配偶者をもつ自衛官には、任用されるポストに影響が及ぶ可能性があるとしている。また、防衛省は、このような自衛隊員の特殊な状況をかんがみて、自衛隊員による情報漏えいを防止する目的で、横須賀基地周辺の歓楽街を含め、隊員が頻繁に利用するレジャー娯楽施設に対する監視を強化する方針という。戦前から軍港であった横須賀港には、今もなお多くの酒場や風俗店がある。横須賀基地では以前、イージス艦情報を海上自衛官が持ち出すという事件が起こり、この自衛官の妻は外国人だった。
日本の自衛隊基地は、農村部や郊外にあるのが一般的で、自衛官が女性と知り合うチャンスはほとんどなく、結婚紹介所を通じて結婚相手を探す隊員が多い。特に、海上自衛官は長期にわたる航行業務に出るため、日本人女性との交際は難しい。日本人女性と異なり、中国人女性は、相手の男性に多くのお金を貢いでもらいたいとは思わないため、中国人女性の素朴さが自衛隊員のハートを射止めるのではないかという分析もある。しかし、緊迫した中日関係が続く中、防衛省は、この現象に対してある程度の用心をしなければならないだろう。
「人民網日本語版」2013年4月16日