ミャンマー最大の反政府党の指導者であるアウン・サン・スー・チー氏が13日、日本に到着し、1週間滞在する予定である。某メディアによると、スー・チー氏の来日は27年ぶりで、支援を求める狙いがある。一部のメディアでは、中国と対抗するため、日本がミャンマーとの関係強化に力を入れており、ミャンマーは日本と中国が対立する「戦場」となっていると指摘している。「環球ネット」が伝えた。
スー・チー氏のこの度の訪日は、日本と欧米諸国のミャンマー市場への進出が加速していることが背景にある。日本のオンラインメディアによると、日本政府のミャンマー開発へのテコ入れは「破格」であり、「オールジャパン(日本全体)」によるミャンマーの国家開発支援体制を形成することで、日本企業のミャンマーへのいち早い進出を支援している。一方で、AP通信は「現時点で日本のミャンマーにおける投資及び市場進出は、中国とインドにはるかに及ばない。日本は急速に発展する東南アジア市場への進出によって、中国との領土争いで際立つ自身の弱点を相殺しようとしている」との見方を示した。中国のミャンマーでの投資は主にエネルギーと鉱物資源に集中しているが、相次ぐ論争に遭い、ミャンマー政府は2012年、中国が投資していた水力発電用の「ミッソン・ダム」の建設プロジェクトを突如中止した。国際的な市場予測情報サービス会社のIHSグローバル・インサイトの専門家は「ミャンマーは中国以外からの投資を望んでおり、中でも日本からの投資は歓迎されている」と指摘した。
タイで発行されている月刊英字新聞・ビルマ語新聞「エーヤワディー・ニュース・マガジン」(The Irrawaddy)は13日付の社説で、「ミャンマーは中国と日本が一進一退の戦いを繰り広げる『戦場』になっている」と指摘した。ミャンマーのテイン・セイン大統領は今月、「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」年次総会に参加するため、中国を訪れ、中国の指導者と会見し、「停滞している中国とミャンマーの関係を強化したい」と述べた。時を同じくして、反政府党の党首スー・チー氏は27年ぶりに日本を訪れている。この二つの「外遊」は、「中日間の対立」におけるミャンマーの重要性がどんどん高まっていることを示している。ミャンマーの民主化の進展に伴い、日本政府はミャンマーを開発が見込める市場としてだけでなく、外交においても「価値観外交」を推進できる相手と見なしている。日本の共同通信社は、「日本は先進国と競争し、ミャンマーとの戦略的関係の強化を望んでいるだけでなく、東南アジア諸国の経済圏を通して、日本の経済発展を促進する戦略計画をも考えている。日本はアジア各国との関係強化によって、台頭を続ける中国を押さえる狙いがあるようだ」との見方を示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年4月15日