安倍首相は就任後、釣魚島問題を、武力衝突・中日全面対決の崖っぷちに追いやっている。表面的には、安倍首相は野田前首相より頑迷に見えるが、より大きな視野で観察した場合、日本の釣魚島における大げさな動きが「陽動作戦」に過ぎず、中国対抗の真の狙いはミャンマーでの行動に隠されていることが分かるだろう。このような陽動作戦は、日本の中国に対する戦略的攻勢の意図を明るみに出している。
日本が率先して戦闘機を派遣し中国海監の航空機を妨碍した際に、中国も軍用機を護衛のため出動させた。中国と世界の目が釣魚島に引きつけられている最中、日本の麻生太郎副総理はミャンマーを訪問し、5000億円の債務解消を発表した。同時に日本の各財閥もミャンマー市場に大挙進軍している。中国企業が参与する分野において、日本の財閥は高い技術力、豊富な資金力、国家からの力強い支援を受け、利益ゼロもしくは出血覚悟で競合を展開している。これはすでに正常なビジネス競争ではなく、赤裸々な経済戦争行為だ。これは中国企業を追い出し、日本の対ミャンマー経済抑制を実現することで、中国のインド洋につながる資源ルートを断つという戦略目的の達成に向けた動きである。
筆者の調査によると、日本は長期間に渡りミャンマーに関する取り組みを続けている。米国が中国包囲の重点をミャンマーとすると、日本は米国の戦略的保護を受け、ミャンマーで中国企業に対する「壊滅的」な行動を直ちに展開した。中国はミャンマーで、次の三つの戦略的プロジェクトを持つ。ミッソンダムの開発はすでに中止された。銅山の開発も、現地住民の抗議を受けた。中国・ミャンマー石油パイプラインについても、不吉な兆しが増加している。長期的にミャンマーで正常な経済活動を行なってきた中国の民間企業もまた、日本が国家総動員で巨大な経済圧力をかけていることを察しており、中国の関連部門からの援助を求めている。
日本の戦略的攻勢 釣魚島からミャンマーへ②ミャンマーが中日米戦略駆け引きの舞台に