安倍首相、アジア太平洋の平和に挑む①平和憲法見直しの歩調加速
安倍首相、アジア太平洋の平和に挑む②NATO、アジア太平洋各国を抱きこむ
安倍内閣のこうした動きに対し、日本社会には様々な声があがっている。自民党と連立政権を組む公明党の山口那津男代表は13日のNHKの番組で、安倍晋三首相が集団的自衛権行使の容認を目指していることに反対し、「行使を認めると、(日本の)領土、領空、領海の外で武力行使を認めることにもつながる。そこに歯止めがなくなることへの十分な議論が必要だ」と述べ、自民党が主張する新しい国防軍設置など憲法見直しについて慎重な考えを示した。
社民党本部平和市民委員会の藤田高景事務局長は記者に、安倍首相は13日の発言で自民党の右翼、タカ派としての首相の「セールスポイント」と「大願」を強調したと語った。安倍首相は「新保守主義とタカ派」の手法を用いて米国の好感を得たいと考えているが、そう容易ではない。米国防長官と国務長官の人選から、オバマ米大統領は新保守主義の手法を好まないことがよくわかる。安倍首相がこうした要素を考えず、「新保守主義、タカ派手法」を強行に用いて米国のご機嫌を取れば、却って米国の反感を買う可能性がある。安倍首相の発言を別の角度からみれば、内心では平和憲法見直しが容易なことではないことはわかっているようだ。
日本三重大学人文学部の尾西康充教授は、日本の現行の選挙制度について、「小選挙区制度は政党の得票数は少なくても議会で多数を占める問題が存在する」と指摘。「今回の衆院選で自民党の得票率は全投票数の25%だったが、国会では79%の議席を占めている。この点からみると、日本の大多数の国民は現在の極右政府を支持していない」と語る。
早稲田大学商学学術院の八巻和彦教授は、「日本が発動した太平洋戦争を1941年から計算するとすでに70年以上経つ。明治維新から1941年までがちょうど70年。一人の大学教授として、平和と世界各国から尊重される国の責任と義務を若者に引継ぎたいと強く感じる」と話す。
中国現代国際関係研究院日本研究所の劉軍紅研究員は、「東南アジア諸国との協力強化、海上における地理的政治圏構築、『価値観共同体』の形成によって安倍首相は、米国の地域における主導的勢力に乗じるとともに、国内経済の危機を転嫁しようとしている」との見方を示す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年1月14日