過去半年余りの安倍氏の対中姿勢によって双方の政治、安全保障面の相互信頼はすでに損なわれた。もし本当に中日関係の改善を望むのなら、安倍氏は口から出任せの、白黒を逆さまにする対中発言を止め、実際の行動によって中日関係の改善に努力すべきだ。(文:賈秀東・京華時報特約論説員。京華時報掲載)
安倍氏は日本の首相に返り咲いて以来、中日関係を立て直すための積極的な措置を講じないばかりか、不適切な言動を繰り返し、両国関係に追い打ちをかけている。
日本が全面的な中国侵略戦争を発動した「七七事変」(盧溝橋事件)の日に、安倍氏はまたも大放言をし、日本の対外侵略の歴史や隣国との領土係争について詭弁を弄したうえ、中国を非難し、「中国は今、力による現状変更を試みている」「どの国も自国の歴史に対して誇りを持っている。互いが尊重し合うことがとても大切だ。中国は首脳会談に条件をつけている。こうした外交カードを切るのは間違っている」と妄言を吐いた。
安倍氏が認めたくないのは、釣魚島及びその附属島嶼(日本名・尖閣諸島)が古来中国固有の領土ということだ。安倍氏が否認したいのは、日本が甲午戦争(日清戦争)を通じて、釣魚島を含む台湾諸島の割譲を当時の清政府に「力」で余儀なくさせ、安倍氏の言ういわゆる「現状」をつくったということだ。こうした安倍氏のいわゆる「現状」は最初から不法で無効であり、中国側はこれまで認めたことも受け入れたこともない。現在安倍氏が変えることのできない事実は、中国政府の法執行船が釣魚島及びその周辺海域の定例巡航を実現したことだ。主権をはっきりと示す中国の行為は釣魚島及びその付属島嶼が中国に属するという現状を守っている。