日本の参院選では予想通り連立与党が大勝した。中国国際問題研究所特約研究員で、駐大阪総領事の経歴を持つ王泰平氏は取材に、自公両党の勝利の原因として3つを挙げた。中国新聞網が伝えた。
王氏は「今回の参院選の結果は昨年末の衆院選の結果の延長だと言える。第1に、民主党政権の3年間は内政、外交で失敗続きだった。有権者は当時の印象のままで、投票時には自然と自民党に傾いた。第2に、自民党の推し進める『アベノミクス』が経済を後押しし、短期的に見ると有権者を引きつける上で一定の効果を上げた。第3に、安倍氏は『領土カード』を切る、歴史問題で強硬姿勢を示すといった手段で、右寄りや保守の有権者を引きつけた」と指摘した。
与党が衆参両院で相次いで足場を固めたことで、与野党が各々衆参両院を押さえる日本の「ねじれ国会」は解消され、内閣の法案が両院でスムーズに可決されることとなった。王氏は「これは自民党が今後少なくとも3年間は安定政権を維持することを意味する。日本は毎年首相が変わる状態からしばらく脱却し、相対的に安定した政権を迎えることが期待される」と指摘した。
今回の選挙結果が憲法改正に与える影響も焦点の1つだ。安倍氏は憲法改正を推し進める意向を繰り返し表明している。投票日前夜の秋葉原での最後の街頭演説では「誇りある国を作るためにも憲法を変えていこう。皆さん、私はやります」と憲法改正への熱意を改めて表明した。