日本陸上自衛隊は8月20日から8月25日にかけて、静岡県東富士演習場で「富士総合火力演習」を実施した。この日本最大規模と称される実弾射撃訓練は1966年以来、自衛隊の毎年恒例の「デモンストレーション」となっている。今年の「富士軍事演習」はデモンストレーションの意味合いを持つ毎年恒例の訓練であったが、その内容と性質には密かに変化が生じていた。
まず注意すべきは、日本の軍高官の式辞に生じた変化だ。今年の「富士軍事演習」は、自民党が政権を奪取してから初めて実施された。同演習に対する重視を示すため、小野寺五典防衛相や岩崎茂統合幕僚長らが最終日に出席した。小野寺防衛相の「三化」、君塚栄治氏の「三国」から、日本の軍事演習が明確な仮想敵国を設定していることが明らかだ。この目標の設定は、日本の軍事がすでに「専守防衛」から「外向きの対抗」に変化したことを意味する。
次に、今回の軍事演習において、日本は「攻撃能力の強化」という訓練目標を追加した。「敵基地攻撃力の保持」は、安倍政権が昨年発足してから、大々的に取り上げてきた議題だ。安倍政権は現在、宣伝・法律面の準備を意識しており、さらにこの目標を具体的な演習行動に反映させている。自衛隊が近年実施した各軍事演習を分析すると、「離島防衛」、「離島奪還」が常にそのテーマであることが分かる。今回の「富士軍事演習」において、自衛隊は約80台の戦車・装甲車、50門の大砲、30機の戦闘機を動員し、自衛隊の約1%の兵力が参加した。この「総動員」は、自衛隊は守れるばかりでなく攻撃も可能であり、「草食系」ではないことを示している。