富士総合火力演習に参加する女性自衛官
それから、自衛隊は今回の「富士軍事演習」の中で、「総合的軍事力を運用し島嶼を防衛する」という目標を掲げた。伝統的な「富士総合火力演習」は、陸上自衛隊が日本国民に対してイメージを示す「ショー」に過ぎなかった。しかし防衛省は現在、さまざまな演習の機会を利用し、自衛隊が陸海空の立体作戦を展開するための能力を強化し、現代的な実力を持つ「国防軍」の創設に向け十分な準備を整えている。
最後に、主催者側からの情報によると、今回の「富士軍事演習」の見学の申請者数は11万6000人に達した。この数字は昨年を3万人弱上回り、同演習が1966年に公開されてから最多となった。自衛隊は近年、美女を使った自衛官募集広告、市民とのふれあいキャンペーン、救助活動などのPRとイベントを通じ、自衛隊の国民のイメージを改善しようとしている。そして日本の中ロ韓との島を巡る係争の激化により、日本国民の国土・領海などの問題に対する関心が高まっており、「島マニア」や「軍事マニア」が生まれている。しかし日本政府は国民のこのような心理を利用し、いわゆる「愛国」教育を強化し、極端なナショナリズムを煽り、改憲および国防軍の創設に対する理解を深め、支持を集めようとしている。
富士山は今年6月22日に、正式に世界文化遺産に登録された。しかしわずか2ヶ月で、美しい富士山麓は戦争の硝煙を迎えた。8月25日の一日だけで、自衛隊は富士山麓で約44トンの実弾を使用した。これらを目にした日本人は、どのような気持ちになるだろうか。(筆者:蒋豊 日本新華僑報編集長)