日本で唯一運転していた商業用原発の大飯発電所4号機は15日、発電を停止し、定期検査に入った。これにより、約1年2カ月ぶりに国内の商業用原発50基が全て停止した。
大飯発電所は福井県大飯町にあり、関西電力が運営する。同社は15日午後5時頃、大飯発電所4号機の出力を下げ始め、約6時間後に発電機と送電系統を切り離して定期検査に入った。16日未明には原子炉が完全に止まった。
日本の原子力規制委員会は、今年7月に施行した原発の新規制基準に基づき、6カ所の原発と12基の原子炉の安全審査を実施している。原子炉の再運転は早くても来年になる見通しで、日本は今年冬「原発ゼロ」になる可能性が高い。
日本で全国の商業用原発が全て停止したのは、原発の発展初期と2012年だけである。2011年の東日本大震災前は30基以上の原子炉が運転し、全国の電力供給の約3割をまかなっていた。
大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故後、国内の原子炉は定期検査などにより次々と運転を停止し、12年5月に「原発ゼロ」の状態になった。ところが、同年6月、夏の電力不足を回避するため、政府は暫定の安全基準に基づいて大飯発電所3号機と4号機を再運転させることを決め、2基は7月に運転を再開した。
日本では、原発は運転後13カ月以内に定期検査を行うことが義務付けられている。原子力規制委員会は今年7月の新規制基準の施行前、大飯発電所3号機と4号機の9月までの運転を許可した。3号機は9月2日に定期検査に入ったが、定期検査後に原子力規制委員会による安全審査を受ける必要があるため、再開時期はまだわかっていない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年9月16日