一触即発 アジアチャンピョンズリーグ(ACL)準決勝
今夜の試合は見逃せない。ACL準決勝、中国広州恒大対日本柏レイソルの第1戦。広州恒大は対レフウィヤで2度勝利を収め、「中東の呪い」から抜け出し、ACL制覇に躍り出た。アジアトップの恒大にとって、準決勝の対戦相手柏はまったく脅威にはならないはずだ。しかし、サッカーは最も偶然性の高い予測できない競技のため、勝利が確約されていそうなゲームほど安心はできない。今晩の対柏戦も決して気は抜けない。
ACLで最も手を焼く相手
両チームの現状とかつてのゲームを振り返ってみても、柏はさほど大きな脅威にはならないはずだ。恒大のホームでの対柏戦の記録は1勝1分けで優位にある。今年の中国サッカースーパーリーグ(CSL)とACLでは敵を一掃し波に乗っている。一方の柏はJリーグでの順位を一気に落としている。選手の構成でいうなれば、“天団”と呼ばれるアジア最強の外国籍選手陣は、柏が羨むほどの顔ぶれだろう。
しかし、柏は脅威でなくとも容易に制することはできない。今季ACLのグループリーグでは柏も恒大もいずれもグループで最初に進出を決めているが、グループでの成績は柏が上。柏は4勝2分け、勝点14、得点14、失点1で、恒大は3勝2分け1負の勝点11、得点14、失点5となっている。柏はトーナメントで全北現代に2度勝利をおさめ、準々決勝で3対3でアル・シャバブ・リヤド引き分けたが、アウェーゴールが多かったためベスト4に進出。柏はディフェンスからオフェンスのチャンスを生み出すタイプで、ファールも多い。今季のAFCではまだ敗戦記録はなく、恒大は手を焼くだろう。しかし、実力で恒大が勝っていることは疑う余地はない。