日本組合学会(UA)第三次訪中団の団員たち
議論の中で、出席者は民間交流の強化、特に文化交流の強化は、中日関係を維持・改善する手段とした。中日両国は海を隔てた隣国だが、相手国を訪問したことのある国民は10%のみで、90%はこの複雑な感情を持つ隣国をその目で見たことがなく、実感したことがない。この切っても切り離せない地理的関係により、彼らは相手国の文化や生活に興味を持っており、映画・テレビ・コンサート・舞踊などにより理解を深めようとしている。中日関係が冷え込む中でも、このような例は多く存在する。今年6月にBS富士が字幕付きで放送した『宮廷の諍い女』は高視聴率を記録し、好評を博した。宮﨑駿が9月に引退を表明すると、中国のネットユーザーの間で議論が巻き起こり、引退を撤回するよう求めた。
中国中央テレビ(CCTV)で海外事業を担当する邱鵬鳴氏は、「このような現象は、中日の友好活動に対して、啓発的な意義を持つ。我々は今後、このような交流を強化し、人の心を動かしやすい場所から着手し、多角的・多層的・立体的な思考回路により相手国を認識・理解することを促すべきだ。これは友好関係の再構築の一助となる」と語った。邱氏によると、CCTVは日本の超人気ドラマ『半沢直樹』の来年の放送を検討しており、TBSと放送権の交渉を進めている。
「人民中国」誌の王衆一編集長
同座談会に出席した多くの専門家は、両国関係は厳しい情勢に直面しているが、今後の発展に期待していると表明した。日本向けの宣伝に特化した「人民中国」誌の王衆一編集長は、最後の発言の中で、「私は人民中国に24年間勤務しており、人生の4分の1の時間を中日友好事業に費やした。日本語の学習を始めた時から、中日関係の発展の先行きを楽観視していた。しかし国交正常化40周年を迎えた昨年、両国関係が急転直下した。私は強い挫折と徒労を感じた。しかし毛主席が言った通り、『われわれの同志は、困難なときには成果に目をむけ、光明に目をむけて、われわれの勇気をふるいおこさなければならない。』私はこの言葉は、現在の中日関係を克明に描写していると思う。強い民間の力があるため、我々は中日関係が現在の苦境を脱し、光ある将来に向かい発展すると信じている」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年11月27日