釣魚島が「日米安保条約」の適用対象という米政府の言い分はさらにでたらめだ。「カイロ宣言」は日本が力ずくで占拠した中国の領土、東北地区、台湾、澎湖諸島などの中国への返還を明確に求めている。締結国である米国はカイロ宣言を遵守し、中国の釣魚島に対する領土主権を尊重すべきだ。「日米安全保障条約」の防衛範囲に釣魚島が含まれるというのはあからさまに中国の領土主権を侵害している。
また、国連安全保障理事会の常任理事国である米国は、2国間または多国間の軍事同盟を結び、集団的自衛権を乱用し、国連の集団安全保障の体制をおびやかしている。「日米安全保障条約」は「国連憲章」の基本原則にも違反し、正当性と合法性を欠いている。
中国は「カイロ宣言」の提唱国であり、「カイロ宣言」の当事国でもある。過去、現在、将来を問わず締結国の中国は「カイロ宣言」を全面的に履行するよう締結国に催促する権利がある。
「日米安全保障条約」の庇護の下、日本は「平和憲法」第9条を改正し、自衛権の解釈を見直し、黄海や東中国海で米国との軍事演習を頻繁に行い、右翼勢力が猛威をふるっている。安倍政権は南京大虐殺、細菌戦、強制労働、慰安婦など反人道的な犯罪を認めず、その行為には悔い改め、反省する意思が見られない。
互いに結託して中国の領土主権に挑み、地域の覇権を求めれば、アジア及び世界の平和を愛する人々の強い非難を受けるに違いない。「カイロ宣言」の効力は永久に不滅だ。日米は徹底的かつ全面的に履行しなければならない。「日米安全保障条約」はあからさまに「カイロ宣言」に違反し、地域の平和と安定を破壊している。こうした世界の平和の潮流に逆流する行動と目的はうまくいくはずがない。(西南政法大学国際法教授 潘国平)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年12月2日