日本が地域内で外交孤立に陥る危険性が、はっきりと示されている。これは客観的に、日本をロシアに歩み寄らせている。安倍首相は対露関係の発展を、本国の極東における地位固めのチャンスとしてとらえている。ましてや露日には、多くの重なる点が存在するのだから尚更だ。例えば天然ガスの供給など、共に興味を持つ話題がある。ロシアは日本市場におけるシェア拡大を強く願っている。日本は世界最大の液化天然ガスの輸入国だ。ロシアが極東で新設を予定している2軒の液化天然ガス工場は、日本市場に向けられたものだ。
南千島群島の問題が存在するが、安倍首相は同問題で前進しようとしている。安倍首相は昨年6月、プーチン大統領と島嶼問題を巡りクローズドな協議を積極的に進めることを決めた。しかし双方の立場に大きな歩み寄りはなく、日本政府側は妥協の可能性について一言も触れていない。日本は南千島群島のすべてを得ようとしており、その返還の時期と条件をフレキシブルに調整することしか考えていない。しかし森喜朗元首相は今年1月に開かれた記者会見において、南千島群島をさまざまな方式により分け合う、もしくは一部の島を共同管理するなど、いくつかの問題解決の折衷案を提案した。
日本はプーチン大統領の今年秋の訪日前に、ある種の進展を実現しようとしている。しかしそれまでの議事日程には多くの予定が含まれ、まずソチ五輪が開かれようとしている。日本は、中国の習近平国家主席も開幕式の出席を検討していることに注意している。ゆえにソチでは非常に興味深い光景が展開される可能性がある。中日の指導者が観戦席で、プーチン大統領とより近くに立つ権利を奪い合い、ロシアが極東の複雑な「多角的関係」においてどちら側に立つかを示そうとするだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年1月24日