政府の言いなりになったNHK、「右翼のスピーカー」に
政府の言いなりになったNHK、「右翼のスピーカー」に。
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これまで「中立」を自負してきた日本放送協会（NHK）の役員が、「南京大虐殺はなかった」、「慰安婦問題はどの国にもある」といった際限なき刺激的な発言をし、海外を驚かせている。NHKは日本最大の公共テレビ局で、その信頼度は日本メディアの中で首位を維持してきた。日本の政界では、「NHKを制した者が、国の輿論の動向を支配できる」という言葉が流行している。安倍首相は就任から1年余りに渡り、NHKの経営権と人事権を支配することで、右翼の発言を宣伝する私物に改造した。NHKと安倍首相の足並みを揃えた発言は、日本の多くのメディア関係者の批判を浴びている。日本の主流メディアは、安倍首相の歴史問題と国内政策を巡り対立し、双方はすでに、同じ勢力と力を持っていると分析する声もある。日本問題専門家の庚欣氏は2月7日、環球時報に対して、「日本メディアの、安倍政権の歴史問題に対する態度に大きな開きが出来ているが、中国に対する態度は一致に向かっている」と指摘した。
NHKは往々にしてBBCに例えられ、日本では信頼できる中立的なメディアとされてきた。メディア研究所が昨年実施した調査によると、3297人の回答者はNHKの報道の信頼度に72.5点の評価をつけた。これは新聞の70.7点、ラジオ放送局の60.6点を上回った。日本の政界では、「NHKを制した者が、国の輿論の動向を支配できる」という言葉が流行している。
NHK会長の任命権は表面上、NHKの最高機関である経営委員会が握っている。同委員会は12人の委員によって構成され、会長を選出する際には9人以上の同意が必要だ。しかし関連規定によると、NHK経営委員会の12人の委員は、国会の同意を得る必要がある。こうしてNHK経営委員会は事実上、日本の政治を反映しなければならない組織になる。首相はNHK経営委員会の人事に直接的な影響を及ぼす。安倍首相はこのチャンスを見逃さなかった。安倍首相が昨年11月に任命した5人の経営委員のうち、1人が再任したほか、4人はいずれも安倍首相の「側近」であった（百田尚樹氏、谷川三千子氏を含む）。
米カリフォルニア大学サンディエゴ校で国際関係問題を研究するアイリス教授は、ジャパン・タイムズの取材に応じた際に、「自民党は戦後の政治において、支配的な高い地位を占めており、裏の微妙な手段により影響を与えることができる。これによりいわゆる中立が、報道内容の分析を行わないようになった。この手法は間接的に、政府に対する肩入れを形成した」と指摘した。籾井勝人会長は就任当日、NHKが日本政府の主権を巡る係争などの問題に対する立場を反映するかと聞かれた際に、「政府が右と言っているものを、われわれが左と言うわけにはいかない」と回答した。
NHKが安倍首相に追従していると批判されたのは、これが初めてのことではない。朝日新聞は以前、「2005年にあるプロデューサーは、安倍氏がNHKに対して、東條英機が日本軍の慰安所設置を認め有罪判決を受ける再現映像の内容を削除するよう強制したと明かした」と報じた。
「中国網日本語版（チャイナネット）」2014年2月8日
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