今の日本の最も「正常でない」所は、過ちを犯した歴史に誠実に向き合うことができないことだ。これを克服できないで日本はどうやって「正常な国」になるのか?「歴史を忘れる人は必ず二の舞を踏む」とチャーチルは語った。安倍首相は日本を「戦争のできる国」にするため平和憲法改正を積極的に促す一方で、靖国神社を信仰心あつく参拝し、極右翼的歴史観を持つ人物を任命して教育改革を進めるなど戦争の亡霊を崇める彼の本心を暴露した。実際には、戦争の亡霊の精神を発揚し、生きている日本人、特に若い世代に、地下に眠る戦争の亡霊のように日本の将来の戦争のために犠牲となるよう呼びかけ、日本人を「戦争のできる国民」にするため、軍事大国化に向けた精神総動員と思想的準備を行っている。これは、憲法改正を通じて日本を「戦争のできる国」にするという彼の努力と明らかに一体の関係にある。
19世紀、スペインの哲学者ガセトは「国家防衛を通じてわれわれが守らなければならないのは我々の明日で、昨日ではない」と語った。安倍首相の行動は昨日のための「戦い」だ。安倍首相は、穏かに物事を進める父親ではなく、「昭和の妖怪」と呼ばれた祖父の岸信介の遺伝子を受け継いでいると自ら認めている。戦犯の岸信介の遺伝子が彼の思想をいまだ「昨日」に留まらせている。世界の大多数の国が平和、発展、協力の時代の潮流に従い、明日のために戦う中、日本は安倍首相の下、「昨日を守る」ため、参拝し、改憲し、「戦っている」。そんな日本が「正常な国」からどんどん遠ざからないはずがない。▲(中国社会科学院栄誉学部委員 馮昭奎)
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年2月13日