中国は世界の大国の中でも安全保障情勢の不確定性が最も多い国だ。第一に、西側は中国の政治制度に不満を抱いており、中国「転覆」という考えが常に西側の一部に存在する。第二に、中国はまだ統一を実現しておらず、対外的にも領土問題を抱え、辺境の少数民族地域には分離主義勢力が存在する。これらの問題の背後には常に外部の大国の影があり、我々を不安にする外部の戦略的陰謀がちらついている。第三に、中国は世界の貿易大国であり、海外利益が益々増えてきている。それらに対して、最低限の保護を行うとしても、今の中国の軍事力ではまったく足りない。
また、中国が世界第2位の経済大国に発展するに伴い、多くの問題が中国に集中、或いは無理やり我々を巻き添えにするようになった。中国の軍事力が絶対的に劣勢であれば、危険な要素の決壊につながり、中国の安全と世界の平和が揺れ動くに違いない。
中国には、世界の既存の安全保障構造を覆そうという野心など全くない。我々からすれば、米国と軍拡競争をするなど荒唐無稽だ。中国の戦略的防衛思想は根が深く、民生のファンダメンタルズの保護、国家の自己運営と団結の維持はいずれも西側諸国には想像できないような挑戦だ。中国は伝統的な意味での世界の覇権を争奪することは決してない。
中国の軍事費拡大の歩調はしばらく止まることはないが、中国の軍事費の規模は無限に拡大するわけではないとの見方が強い。アナリストの一部は、長期的に最適な規模は米国の2分の1から3分の2だろうとの見方を示す。中国と米国の戦略的目標は異なる。米国は世界の覇権を守ることだが、中国は国家防衛しか頭にない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年3月6日