南中国海の上空で交信が途絶えたマレーシア不明機は、意図的に通信を遮断され、一定期間に渡り飛行を維持したのだろうか。日本の専門家は、「航空機の設備に問題が生じたのではなく、ハイジャックされた可能性が高い。これによりパイロットが通信設備を切ってからも、飛行を維持することになった」と指摘した。
故障の可能性は?
日本航空の元機長、航空評論家の小林宏之氏は、「通信設備が故意に遮断されたならば、それがパイロットにせよその他の人物にせよ、専門知識がなければ絶対に不可能な操作だ。また私は、航空機の設備故障によるものではなく、ハイジャックされた可能性が高いと判断している。パイロットはその後、自ら一定距離を飛行した」と語った。
常識はずれの特殊飛行
通信衛星が補足した航空機の信号を分析すると、航空機はカザフスタンなどの中央アジア、もしくはインド洋南部に向かった可能性が高い。小林氏は、「カザフスタンに向かったならば、ベンガル湾やインド上空を経由することになるが、インドもしくはカザフスタンに飛行計画を提出しなければ、領空侵犯と判断され戦闘機の緊急発進がかかるはずだ。また航空機がインドやカザフスタンを避け、ヒマラヤ山脈を越えて中国に入った可能性もないはずだ」と指摘した。
小林氏はインド洋南部について、「航空機が急カーブしたのは、インド洋を越えるためであった可能性もある。その場合、航空機はインドネシア上空を通過する必要がある。しかし航空機が許可を得ていなかった場合、敵機と見なされインドネシアによって駆逐されたはずだ。何はともあれ、既存のデータだけで航空機のルートを分析する場合、異なる解釈が導き出される。パイロットの飛行ルートは正常な飛行常識の範囲から外れた、特殊な飛行であった」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年3月19日