日本の安倍晋三首相は2014年新年の年頭所感で、憲法改正の議論や安全保障政策の充実を重要課題と位置づけ、「強い日本」を取り戻す戦いは始まったばかりと強調した。新たな1年、安倍政権はまさに「強い日本」を構築する賭けに打って出ている。
超金融緩和策で経済回復に賭ける
安倍首相が「強い日本」を築くにはまず経済的に強い日本をつくり、長期的に意気消沈した日本の経済を振興する必要がある。第2次安倍政権には経済再建と政治安定への期待が寄せられている。安倍首相は第2次政権発足以来、経済を刺激する「アベノミクス」を進めてきた。ただこのところその政治効果が明らかに経済効果を上回っている。
安倍首相は経済を徐々に回復させ、より強大で自信のある、完備された軍をもつ、「第二次世界大戦中のように傲慢な」日本を構築するのが狙いだったが、現実は思うようにいっていない。「アベノミクス」はこの一年、大幅な円安で輸出を促し日本経済を回復させたが、度重なる量的緩和と政府債務の累積は、日本経済の中長期的情勢に多くの深刻な危険を潜ませた。