沖縄に駐留する米海兵隊第3海兵遠征軍のウィスラー司令官は11日、ワシントンで記者団の朝食会に出席した際に、「中国が占領した釣魚島を奪還せよと命じられれば、米軍は奪還する十分な能力を持つ」と発言した。「環球時報」が伝えた。
中国国防大学教授の朱成虎氏は13日、環球時報の取材に応じた際に、ウィスラー司令官の発言には三つの意味があると指摘した。まずは軍事同盟国を勇気づけ、米国が日本を見捨てることはないということ。次に釣魚島問題で一方に肩入れするということ。それから中国に対して、釣魚島問題で武力を用いないよう警告することだ。しかしウィスラー司令官の観点には、「虚構の前提」がある。中国が派兵し釣魚島を占領するということだが、この前提は初めから存在しない。ゆえにウィスラー司令官の発言は、大した観点ではなく、日本に対する支持にも実際には何の意義もない。
北京大学の国際関係問題の専門家である梁雲祥氏は13日、台湾紙『旺報』の取材に応じた際に、「ウィスラー司令官は釣魚島問題でレッドラインを示し、中日に自制を求めた。ウィスラー司令官の発言は中国を威嚇するものではない。米国は日本に対しても派兵・上陸を許さない。そうなれば中国を過度に刺激し、中日双方の激しい衝突を招くからだ」と分析した。
軍事専門家の尹卓氏は13日、環球時報に対して、「中国が武力で島を奪うことはない。中国は防御的な国防政策を進めている。中国はすでに何度も、『厄介事を起こさないが、これを恐れることもない』と態度を表明している。米国のアジア太平洋回帰は、中国のバランス化を目的とする。困難に陥っている際に、米国はアジア太平洋も影響を受けることを望まない。そこで強硬な発言をし、同盟国を安心させようとした」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年4月14日