心神、J-20に対抗
心神戦闘機は、防衛省技術研究本部と三菱重工が推進している開発計画だ。正式名称は「先進技術実証機」で、日本の次世代戦闘機の先進技術の実際の飛行・技術実証に用いられる機体だ。これは、J-20のプロトタイプ機の状況と一致する。生産と配備が始まれば、F-3型支援戦闘機(以下、F-3)と称される可能性がある。J-20とF-3は、第5世代戦闘機の基準となっている超音速巡航を実現できないため、本誌は両機を4.5世代戦闘機として位置づける。
外観と大きさを見ると、F-3のステルス性能はJ-20を上回る。前者には前翼がなく、中型戦闘機に属する。心神は2006年春に、正式版の約5分の1スケール(全長約3メートル、幅約2メートル、重さ約45キロ)で公開された。注目すべきは材料の活用で、炭素繊維強化炭素複合材料を使用すると見られる。これは日本の複合材料の先進的な技術を示す。
外観の設計を見ると、F-3はJ-20よりもステルス性能を強調している。J-20のような前翼とドーサル・フィンを持たず、また日本の複合材料の活用水準が中国を上回ることから、F-3のステルス性能はJ-20を上回ると予想できる。F-3の全長は約14メートルのみで、18.92メートルのF-22、20メートル級のJ-20よりも小さく、レーダーの反射面積が減少する。
J-20、J-31、F-3は、いずれもエンジンに弱みを持つ。米国がF-3に高性能のエンジンを提供しないと予想されており、日本は国産エンジンの採用を決定した。XF5-1と呼ばれるターボファンエンジンの推力重量比は8のみで、推力は5000キロのみ(双発でも1万キロのみ)と、ロシア製のAL31Fの1基分にも満たない。ゆえにF-3の推力は非常に低いと言えるが、XF5-1は3枚の推力偏向パドルを取り付けており、戦闘機の機動性を大幅に高め、失速を防ぐことができる。中国はまだ推力偏向パドルの技術を把握していないようだ。
F-3のエンジンは100%デジタル化された制御系統を採用しており、また光ファイバーで操縦系統と操舵系統を結ぶ「フライ・バイ・ライト」を搭載する。ゆえに操縦性の面では、F-3が傑出しているはずだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年5月2日