中日両国は大型イージス艦の建造を急ピッチで進めている。052C型ミサイル駆逐艦はすでに6隻建造されており、48のユニットを持つHQ-9防空ミサイル、中国が独自に開発した346型フェイズドアレイレーダー、射程距離280キロ以上のYJ-62型艦対艦ミサイルを搭載した。改良後の052D型ミサイル駆逐艦もすでに2隻発表されており、HHQ9型防空ミサイルが64発に追加された。今後さらに052D型を大連造船所で2隻、江南造船所で2隻建造するという情報が伝わっている。そうなれば、052C型、052D型の数は、2016年に10−12隻に達することになる。レーダーは改良を経て、より大型なアクティブ・フェイズドアレイレーダーを搭載した。カナダ軍事専門誌『漢和ディフェンスレビュー』が2014年4月25日に伝えた。
海上自衛隊は4隻のこんごう型ミサイル駆逐艦、イージスシステムを搭載した2隻のあたご型ミサイル駆逐艦という構造を現在まで保持している。2種類の駆逐艦の排水量は1万トンに達し、それぞれ96発のSM-2・3型防空・弾道迎撃ミサイルを搭載している。イージス艦1隻の対空作戦能力は、中国版イージス艦「中華神盾」の2倍に達する。こんごう型は、弾道ミサイルの迎撃能力を持つ。しかし2隻のあたご型のSM-3の能力はまだ改良段階にあり、BMD5.0版の追加を計画している。レーダーはSPY-1D(V)を搭載し、スキャンの角度を拡大し、高空から垂直落下する弾道ミサイルに対応できる。
日米のイージス艦は、対潜・防空・電子作戦・総合指揮・ネットワーク戦などの分野で、中国の052C型、052D型の技術を大幅に上回る可能性がある。しかし後者は数の面で日本に対する優勢を拡大している。より急速な海軍拡張計画により、052C型、052D型、052E型(もしくは055)の数とトン数が、日本のイージス艦を上回る可能性がある。言い換えるならば、中日両国の海軍の大型艦艇は、数の面から見ると中国にとって有利な方に向かい始めた。このような流れは、歴史上かつてないことだ。