航空自衛隊の細川明毅2等空佐は今年48歳で、航空幕僚監部で高級幹部を務めている。彼は部内の選抜でこのポストに昇格した。1984年、入隊した18歳のときは普通の航空整備士だったが、幹部候補生学校の士官候補生だった。20歳のときに正式に士官になり、その後に航空管制幹部として小松基地と千歳基地に在職し、30代で某基地の司令官になり、現在のポストまで上りつめた。彼は高校しか卒業していないが、推薦と昇格はスムーズにいった。
当然、学歴が低いからといって能力がないわけではないが、細川氏の父親が航空自衛隊の幹部だったことも事実である。
細川2等空佐は、幼い頃から迷彩服を着た父親の颯爽とした姿を見るのが好きだった。外で戦闘機が離着陸する音がするたびに、彼は走って家の外に出て飛び上がって喜んだ。小学校を卒業するとき、細川2等空佐は卒業アルバムに「航空自衛官になりたい」と書いていた。高校卒業時は成績がよくなく、防衛大学校に合格できず、士官候補生として航空自衛隊に入った。
このように「軍隊の庭」で育った子供は親の遺伝子を持ち、幼い頃から自衛隊に憧れ、その上、自衛隊の先輩たちを見て大きくなった。彼らは自衛隊に入りたいと思えば、成績が少し悪くて防衛大学校に合格しなくても、士官候補生として自衛隊に入り、順調に道を歩むことができる。このような状況に、防衛大学校出身の高級士官も異議を唱えていない。成績は少し悪いが、彼らの「国に対する忠誠心」は一般人より高い。そのため、安心できる「軍人家庭の子弟」はスムーズに昇格できる。
これについて、日本メディアは、自衛隊の高級幹部の多くが防衛大学校卒業生と軍人家庭の子弟のどちらかだと論じた。両方を兼ね備えていれば当然昇格の最優先候補であるが、1つ備えているだけでも高級幹部の一員になれる。多くの自衛官は、このような能力と忠誠心を組み合わせれば、自衛隊の行動と戦闘力を支えることができると考える。しかし、これは自衛官の「英雄に出身は問わず」という言説がでたらめであることも示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2014年5月12日