本は人格を磨き上げるが、読書は個人の性格を反映する。
読書を好む外国の政治家は多いが、彼らの読書の傾向から、その性格と施政方針を読み取ることができる。ここでは政界で活躍する大物政治家が、どのような本を読んでいるかを見ていこう。
プーチン氏、音楽プレーヤーで「読書」
プーチン大統領は中学時代から、読書の習慣をつけていた。プーチン氏は、チェーホフ、トルストイ、ゴーゴリなどのロシアと世界の名著を好む。他にもピョートル1世、エカチェリーナ2世、帝政ロシアの強硬派の代表人物であるピョートル・ストルイピンなどの有名人の伝記がお気に入りだという。
興味深いことに、プーチン氏は名著を好むが、普段は「読む」のではなく、携帯音楽プレーヤーで「聞く」のだという。プーチン氏は2006年に開かれた記者会見で、出勤中に車の中で、ロシアの歴史に関する本の内容を聞いていると語った。
朴槿恵氏、中国古典文学との出会い
朴槿恵大統領は、「かつて絶望の中で、中国の多くの古典を読んだ。そのうち馮友蘭の『中国哲学史』によって、心の安らぎの、命の灯台を取り戻した」と語った。朴氏は、『三国演義』の趙子龍が、初恋の相手だと述べた。
朴氏は韓国の文芸誌で、「わが人生の灯台――東洋哲学」と題する記事を掲載したことがある。朴氏はその中で、「『中国哲学史』と出会ってから、心の安らぎを取り戻し、これまで理解できなかった多くのことを理解した。人生とは他者との戦いではなく、自分との戦いだ」とつづっている。