地震が発生した11年の世相を表す漢字として、「絆」が選ばれた。「癒し系」が流行するにつれ、日本の映画やドラマに、「絆」の温かさを感じることが多くなった。「絆」の意味を、13年のドラマ「リミット」中のセリフ「人はちっぽけな存在で、一人になることを恐れる。それでも、他の人と助け合い、励まし合う絆の中で、評価してもらうことができる」を使って考えてみよう。「ちっぽけ」と「絆」の対比に、日本人が心の奥底で終始感じている危機感を見ることができる。自然災害の多い島国である日本では、「絆」がどれほど貴重かは言うまでもない。経済の低迷や東日本大震災が長期にわたって大きな影響を及ぼしている日本で、「絆」はさらに重要になっている。