「鬼のいぬ間に」増税?
安倍内閣は、消費税を計画通り10%に引き上げるかの選択を年末までに迫られている。安倍首相はこれに対して慎重な態度を取っており、経済に対する4月の消費増税の影響を見る必要があるとしている。また原子力発電所については、安全性が確認されれば再稼働を進めるとの立場を維持した。安部内閣が進める集団的自衛権の解禁については、「整備に向けた準備を進める」と間接的に言及するにとどまった。
野党民主党の海江田万里代表は、安倍首相が自分に不利な議題を回避し、人々が注目する経済や雇用、集団的自衛権などに触れなかったことを批判した。ほかの政治家も、安倍首相が増税決定の時期を国会が休みとなる12月としたのは適切でなく、議論を尽くしてから決定すべきだとしている。
2千人が国会包囲
臨時国会の始まった国会周辺では、多くの市民団体の2千人近くが集まり、安倍政権と集団的自衛権解禁、原発推進政策に抗議した。国会議事堂を取り囲むように手をつないで「人間の鎖」を作る人々や、プラカードを持って「安倍首相の暴走を止めよう」「STOP!安倍政権」などのスローガンを叫ぶ参加者の姿が見られた。主催者側の発表によると、消費増税や沖縄の米軍基地に抗議する人も多かった。
抗議に参加した大学生は、「憲法解釈の変更で集団的自衛権の解禁をはかる手法は独裁的で不安を感じる」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年9月30日