安倍晋三首相は中国との首脳会談実現の意向を示しているが、中国からは反応がない。11月の北京APEC首脳会議が迫る中、安倍首相は8日に再び、日中首脳会談の実現を希望した。
毎日新聞の報道によると、安倍首相は8日の参議院予算委員会に出席した際に、日中関係について、「広範な分野で積極的に協力と対話を進めることが非常に重要だ」と述べた。アジア通信社が運営する日本情報サイト「日本新聞網」は、「安倍首相は、『日中関係は実務的な関係に回帰する必要があるが、まずは中国と安定的で良好な関係の構築を目指す。この関係は、一部のケースにより影響を受けることのない関係であるべきだ』と述べた」と報じた。安倍首相は、中国の二国間関係の改善に向けた態度が、以前より積極的になったと判断しており、「習近平国家主席は9月に談話を発表した際に、両国関係の安定的かつ健全な発展を希望すると述べた」と例を挙げた。菅義偉官房長官は8日の記者会見で、「民間の文化交流の積極的な推進により、日中関係の改善を促したい」と表明した。
安倍首相は7日夜に夫人を連れ、中国人民対外友好協会の李小林会長、程永華中国大使と共に、日中友好をテーマにした劇『朱鷺』を鑑賞したことを認めた。安倍首相と李会長は握手を交わし、短く話をした。日本経済新聞は、「李会長と習主席は親しい間柄で知られている。安倍首相は11月に北京で日中首脳会談を実現するため、条件を整えようとした」と報じた。安倍首相はコロンビア大学で学生の質問に回答した際に、「日中関係を改善したい。中国は私の50カ国目の訪問国であり、習近平主席との会談を実現したい」と語った。
日本の週刊誌『ダイヤモンド』はウェブサイト上で、「安倍首相は日中関係改善のシグナルを発したが、中国は安倍首相の価値観外交に強い不信感を抱いている」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年10月9日