平和を願う一般国民
「日本人の9割以上の人が、中国にマイナスイメージを持っている」というアンケート結果がある一方で、「日本を訪れた中国の観光客は日本で敵意を感じたことがない」という事実がある。今年1~10月までに日本を訪問した中国人旅行客は前年の8割増と急増している。
北京のマスコミ会社につとめている金麗さんは今年の夏、北海道を訪れた。普段中日関係の記事を書いているので、自分の目で日本を見るチャンスだと思い来日したが、「両国の緊張関係は全く感じなかった」といい、「日本人は中国人に友好的で、礼儀正しく接してくれた」と感想を述べた。ただテレビ(マスコミ)だけが、中国を敵視する番組を流していたという。
実際、日本人の多くの若者は政治に関心が薄い。東京のある大学に通う中国人留学生の焦海龍君は、「休みの日になると、安倍の自衛権解禁や原発再稼働反対といったデモをよく見かける。でも普段は友達と政治の話なんかはしない。日本で就職するつもりなので、中日関係の緊張が続くのは困る」という。
しかしながら、中日関係が緊張しているのは事実である。これは日本がタカ派政策を強めているからである。中国社会科学院の研究者は「日本の右翼が勢力を拡大していることが、中日関係改善の重大な障害になっている。民族主義や歴史修正主義は日本の保守政治の必然的結果である。日本と複雑な歴史問題を有し、日々隆盛していく中国が、日本の右翼にとって、目障りなのである」と指摘した。
また加加美氏は「中国の『強国の夢』『強軍の夢』が日本人によく理解されていないことが、多くの日本人を不安がらせている。右翼はこの国民の心理を利用して、自衛隊を強化しようとしている」との見方を示した上で、「安倍が国民から人気があるのは個人的な魅力や夫人の力によるもので、決してその右翼思想が受け入れられているわけではない」と付け加えた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2014年11月26日