日本の目論見
日露の領土問題は長い由来を持つ。ロシアは近年、島の支配権の強化を続け、日本を焦らせている。
メドベージェフ首相が南クリル諸島を視察したことに続き、プーチン大統領の腹心であるイワノフ大統領府長官が、9月24日に南クリル諸島を視察した。これはロシアの南クリル諸島の戦略的な位置に対する重視を示している。
メドベージェフ首相は昨年12月16日、係争中の諸島を含む極東地域の発展計画を承認し、同計画の期限を10年延長し2025年とし、南クリル諸島全島を重点的な開発区とした。
ロシアは同時に、南クリル諸島の新空港の名称を募集している。日本メディアは、これには主権を誇示する狙いがあると報じた。 日本はこれに対応するため、昨年10月に米国と北海道で合同演習を実施した。この動きは、ロシアに矛先を向けたものと分析された。ロシアもこれに応じて軍事演習を繰り返し、日本に武力を誇示した。
何度抗議しても効果がなく、より強い反発が返ってくるにも関わらず、日本はなぜ再び古い話を持ちだしたのだろうか? 産経新聞の社説は、日本国内の一部の人の心理を反映している。この社説は、ロシアはウクライナ危機が現在の混乱状態を回避できず、欧米との冷戦状態が続く可能性があり、欧米以外の地域、特にアジアでの活動を強化せざるを得ないと論じた。
「賢明」な日本の専門家は、現在の国際情勢を受けロシアが日本に「頭を下げる」ことになると考えている。プーチン大統領の訪日が実現すれば、ロシアは一石三鳥の効果を手にできる。G7の分裂を図り、日中の競争を利用して漁夫の利を手にし、日本に貸しを作ることができるというわけだ。