岩手県大槌町の「子供夢ハウスおおつち」は古い民家で、手前の広い空き地を子供の遊び場にしている。これは心に傷を負った児童の治療に対して、一定の効果を発揮する。
スタッフの吉山周作さんは、「津波が幼い子供に深い傷を負わせた。私たちの治療方法は、子供に広い環境を与え、友達と交流しゲームをすることでリラックスさせることだ。子供はお互いに心を通わせることができ、一人で悲しむ必要はない」と話した。
原発事故が発生した福島県では、放射能汚染による影響を受けた子供の健康問題が常に存在している。現在までに、約4万6000人の県民が他県に移住している。しかし家計が苦しく、離れ離れで暮らしている家庭もある。この生活により、夫婦の離婚問題が生じている。
福島第一原発から20キロ離れた大熊町で暮らしていた松島裕子さんは、二人の子供と北部の隣県の山形県に移住している。彼女は現地の職員に対して、福島で働き続けている夫から離婚話を持ちかけられたと、泣きながら訴えた。「夫は当初、子供の健康のため遠くに引っ越すよう求め、自分は福島県でお金を稼ぎ家を支えると言っていた。ところが時間が長くなると、夫はこの別居生活が辛くて、離婚した方がましだと考えるようになった」
あるボランティアは、「原発事故を経験した福島県で、多くの男性の被災者は仕事と家庭の二重のプレッシャーを受けている。彼らは先行き不透明で、闘志を失っている。被災地の仮設住宅では、酒によって暴れる現象が深刻になっている」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年3月11日