韓国は何を懸念しているのか?
強硬な姿勢を示す韓国ではあるが、何を懸念しているのだろうか?
韓国はまず、日本が「免罪符」を手にすることを懸念している。韓国にとって、安倍首相の演説が許されたことは、米国が日本の過去の歴史をなかったことにし、現在の日本を同盟の陣営に引き込むと宣言することを意味している。
中央日報は、「安倍首相が演説をすれば、その場所は時のルーズベルト大統領が真珠湾奇襲の翌日(1942年12月8日)に、『屈辱の日』と演説した場所と同じになる」と伝えた。
日本の首相は戦後、米議会で演説を行っていない。これは太平洋戦争で犯した罪によるものだ。安倍首相が終戦70周年に、この場所で米日同盟を強調すれば、過去の歴史に対する「停戦宣言」という象徴的な意義が備わる。
韓国は次に、外交で孤立に陥ることを懸念している。日米同盟が強化されれば、日本と対立する韓国の外交に難題が突きつけられるというのだ。
韓国の専門家は、「安倍首相が米議会で演説ができる重要な原因は、韓国の地政学的劣勢だ。韓国は外交政策の中で、米国と中国に同時に配慮しなければならない。韓国外交部がTHAADミサイル導入やアジアインフラ投資の加入の問題で、日本に敗北したと批判する人もいるだろう。後者は集団的自衛権の推進、TPP加入を巡る、米国に対する全面的な広報活動だ」と分析した。
韓国の専門家は、「これは米国が現在、戦争という歴史を問題にしなくなったことを示している。これは歴史問題で日本に圧力をかけてきて我々にとっては、少々きまりの悪いことだ」と懸念を示した。