日本人記者の野尻民夫(ペンネーム)氏はウェブサイト「LITERA」に掲載した記事の中で、安倍政権が自衛隊を「軍隊化」させており、安倍首相本人も「独裁者」そのものだと指摘した。LITERAは安倍首相による「大胆」な動きを批判してきたが、今回の「我が軍」発言は日本全国を驚かせた。環球網が伝えた。
安倍首相は3月20日に開かれた国会で、自衛隊を「我が軍」と称した。野尻氏は記事の中で、次のように指摘した。
戦後70年守り続けた憲法の精神をないがしろにしただけでも大問題のうえ、口にした言葉は「我が国の軍」でも「我々の軍」でもなく「我が軍」。これは完全に独裁者の物言いではないか。
実際に自衛隊の「我が軍」化、「戦争のできる軍隊」化は着実に進んでいる。2014年7月14日に、「沖縄タイムス」が辞職した元自衛官にインタビューをした。この自衛官は、安倍政権になって人殺しの訓練が始まったと証言をしている。
この自衛官は18歳で自衛隊に入り、沖縄の基地に配属された。ところが2014年3月に、集団的自衛権がきっかけで退職したのだという。インタビューのなかでこの元自衛官は、辞めた理由をこう説明している。
「今回の集団的自衛権容認の閣議決定で、海外の『戦闘』に加わることが認められるようになる。自衛隊は人を殺すことを想定していなかったが、今後はそうはいかない。自衛官に承認する道もあったが、戦争に加わって命を落とすかもしれないと思い、辞職を選択した。命が最も大事だ」
「集団的自衛権は戦争への参加宣言で、自衛隊の軍隊化だ。自国が攻撃されていなくても、他国の争いに参加して、相手を撃つことになり、日本がテロの標的になる恐れもありる。自衛官は死ぬことは考えていない。自衛官も一生活者だ。先輩たちからは、『定年まで国に面倒を見てもらえる』と何度も言われた。ある先輩は『自分たちが自衛隊にいる間は何も起きない』と言っていた」