「だが、これほど楽観的に考えられなくなった。政権や世界情勢によって、自衛隊の立ち位置は変わる。10年後、どうなっているのか分からない。定年まで無事という言葉は信用できなかった。仕事としての自衛官なので、全ての自衛官が24時間、国を守るという気概があるかは疑問が残る」
現場で「流血」を迫られる自衛官の本音がよく分かる。この自衛官によると、集団的自衛権容認の前から、自衛隊の内部ではすでに大きな変化が起きていたという。
安倍政権になってから始まった「人を標的とする訓練」が、具体的にどういう訓練なのかは明らかにされていない。「沖縄タイムス」の関係者によると、実際のインタビューでこの元自衛官は多くの具体的なことも話していたが、安全問題により詳細は載せることができなかったという。だが第二次安倍政権が発足して間もなく、沖縄に駐屯している陸上自衛隊第15旅団の訓練内容が大きく変わっているのは事実だ。
おそらく、こうした訓練の中で「人を標的にした訓練」が始まったのではないだろうか。たとえば、「離島奪還」や市街地戦闘の訓練では、体にセンサーを付け、電波を発する銃などを使って撃ち合いをシミュレートする訓練も導入されている。チームに分かれて撃ち合い、何人「殺した」かを競うのだという。
これはまさに「人殺し」のための訓練ではないだろうか?自衛隊はすでに「軍隊化」が始まっているのではないだろうか?その背後にいるのは安倍首相だ。おそらく、あの男は自分に酔いながら「我が軍はなんとしても領土を守る!」などと興奮して語り、自衛隊を戦場に送り込もうとしているのだ。
しかし、実際に血を流し、人殺しをさせられるのは自衛官達である。この元自衛官は、「これからは、自衛隊をやめる人がもっと増えるかもしれない」と懸念を示している。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年3月27日