日本外務省公式サイトは3月上旬、「大韓民国基礎データ」、「最近の日韓関係」の中で、韓日関係をこれまでの「我が国と、自由と民主主義、市場経済等の基本的価値を共有する重要な隣国」から「最も重要な隣国」に変更した。韓国メディアはこの位置付けの変化について、「韓日関係の冷え込み後の、日本の韓国に対する不満を反映している」と分析した。新華社が伝えた。
これは些細な問題のように見えるが、実際には韓日関係の現状を反映している。韓日関係の冷え込みは、両国の歴史問題、独島(日本名・竹島)問題、慰安婦問題などの深刻な齟齬による結果だ。韓国は日本の「歴史逆行主義」「歴史修正主義」を、この結果の原因としている。
慰安婦問題
慰安婦問題は韓日関係に影響を及ぼす、最も重要な問題の一つだ。今年に入ってから2名の高齢の慰安婦が、恨みを抱きながらこの世を去った。彼女たちはこの世を離れる前に、日本側から謝罪されることはなかった。韓国で登録されている慰安婦の生存者は、残りわずか53名となっている。朴槿恵大統領は今年の三一節(独立記念日)96周年記念式典に出席した際に、「慰安婦の平均年齢は90歳に近づいており、その名誉回復に残された時間は少ない」と述べ、慰安婦問題は「解決しなければならない歴史の課題」であると強調した。
慰安婦問題は日本が戦時中に犯した非人道的な罪であり、日本政府はこの歴史の罪を認め清算する責任を逃れられない。しかし日本の現政権は、この流れに逆行しており、韓国から怒りを買っている。韓国政府は、慰安婦強制連行は人類の普遍的な人権に関する問題であり、日本はこの問題の本質を直視し、歴史的事実を認め、被害者が受け入れられる解決策を提示すべきだとしている。韓日はこれまで慰安婦に関する局長級協議を7回実施しているが、合意には至っていない。韓国はこれに失望している。
独島問題