21日は靖国神社の3日間の「春季例大祭」の初日だ。安倍晋三首相は参拝しなかったが、「内閣総理大臣」の名義で「真榊」を奉納した。
2012年末の就任以来、靖国神社の毎年の春季・秋季例大祭には、安倍首相からの供え物が届けられる。ここからは、靖国神社に対する「敬意」を表明しようとする執着心が伺える。
参拝せず供え物を奉納するのは、安倍首相が弄する小手先のテクニックにすぎない。こうすれば靖国神社の亡き魂に「敬意」を表すると同時に、世論からの圧力を弱めることができる。
安倍首相はこれまで、一国の指導者が戦没者を追悼するのは当然と繰り返してきた。これは詭弁以外の何物でもない。
韓国外交部の報道官は21日の定例記者会見で、「靖国神社は第二次大戦のA級戦犯が祀られている場所である。日本の指導者が靖国神社に供え物を奉納するのは、戦後日本が国際社会に復帰した前提と、戦後の国際秩序を否定することだ」と鋭く批判した。20日付ニューヨーク・タイムズは社説の中で、「(日本の)歴史問題が遅々として解決しないのは、安倍氏と取り巻きの右派のせいだ。彼らはこれまで歴史を疑問視し、書き換えようと試みており、地域の緊張情勢を激化させた」と指摘した。
国際社会の強い反発を受ける安倍首相は、戦犯を拝み敬意を表することが、日本の侵略戦争による無数の被害者に対する冒涜であることを認識するべきだ。第二次大戦の戦犯が靖国神社に祀られているかぎり、「聖戦史観」が靖国神社で尊ばれているかぎり、侵略戦争に対する美化と捉えられ、必然的に国際社会から強く反対されることだろう。
安倍政権は「積極的平和主義」をうたいながら、その一方で歴史に大きく逆行している。これは安倍政権の表裏ある手法に対する警戒を強めている。
今年は世界反ファシズム戦争勝利70周年だ。安倍首相は歴史問題で逆行を続けるべきではない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年4月22日