今年は中国人民抗日戦争勝利の70周年である。一部の日本人は心の深くで今にいたっても、甲午戦争(日清戦争)で大清帝国を破って以来のおごりを脱ぎ捨てられずにいる。こうした人々は、米国の原子爆弾やソ連の侵攻によって日本は敗れたのだと考え、中国人の抗戦によって敗走を余儀なくされたという事実を認めたがらない。中国の総合的な国力が急速に成長している近年、日本人の心境は複雑だ。西方文明に対しては卑屈となる一方、アジア諸国に対してはおごりを捨てられない。アジアのリーダーとしての地位を中国に奪われて二流国家になるのではないかという恐れを抱く一方、世界の強権をバックに中国とやりあって心の慰めを求めている。
中日関係が今にいたっても行き詰まりを脱することができていない原因は数多い。だが日本のこうしたゆがんだ心情が大きな原因の一つとなっていることは否定できない。中国の伝統文化は「理」によって人を説得することを重視し、「力」によって人を従わせることには反対している。だがこれは「力」が必要ないということではない。強権政治が横行するこの世界で、「強者崇拝」の観念が依然として根深い日本に対抗するには、強大な実力なしに政治的・道徳的な正義だけに頼っていたのでは不十分である。正義なき力は邪悪な力であるが、力なき正義は蒼白なる正義である。発展こそが絶対の道理である。中国が直面しているあらゆる内外問題の解決は中国の着実な発展が土台となる。中国の実力が高まれば、様々な試練に立ち向かう主導権と自由もそれだけ多くなる。
中国人民は今まさに、中華民族の偉大な復興の実現という道を歩み始めている。民族復興という偉大な目標に中国はこれまでになく近づいている。中国の国力がさらに高まれば、中国が直面する多様で複雑な試練も自然と解消するかもしれない。だが中国の国力のさらなる向上と中華民族の偉大な復興が、各種の試練への対応、とりわけ日本が心の壁を超えて現実を直視し、理性の軌道へと戻るのを促すことに、計り知れないプラスの効果を持っていることは間違いない。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年7月3日