米国は最近、南中国海などの問題で絶えず中国を批判している。ところが新たな「国家軍事戦略」は、中国に関する表現を大幅に和らげ、極めて稀なケースとなった。ボイス・オブ・アメリカは2日、「国家軍事戦略」の中国に関する表現について、「中国をこの種類(国際秩序を脅かす者)の国に入れなかった」と報じた。しかし米国防総省はその後発表したニュースリリースの中で、「軍事戦略の角度から見ると、中国はロシア、朝鮮、イランのような国と性質が異なるが、依然として米国の脅威となりうる」とした。
アジアにおいて、日本メディアは新たな「国家軍事戦略」で他の内容にはあまり触れず、主に中国に関する記述を選び、分析した。米国は中国をロシア、イラン、朝鮮などと同列視せず、中国が「世界安全のパートナー」になることを奨励したが、日本メディアは「中国脅威論」の喧伝に力を入れた。朝日新聞は、「米国の新たな国家軍事戦略は、中国を依然として米国の安全保障を脅かす国とし、かつ南中国海の岩礁埋め立てなどが『国際的なシーレーンにまたがった軍事力の配置を可能にする』と警戒感をあらわにした」と報じた。
産経新聞は得意気に、米国が日本と世界規模のネットワークを構築するという内容を強調した。記事によると、米国は日本やオーストラリア、韓国、フィリピン、タイとの同盟を強化し、アジア太平洋リバランス戦略を推進するとした。また、日本、オーストラリア、韓国を「先進パートナー」とした。