日本は物議を醸した「明治日本の産業革命遺産」の登録申請に成功すると、直ちに前言撤回し、強制労働の史実を否定した。韓国『東亜日報』は7日、用を足しているうちに日本がそっぽを向きしらを切ったと批判した。
韓国『中央日報』が7日に掲載した記事によると、佐藤地ユネスコ日本代表部大使は5日、世界遺産委員会の委員国に対して、1940年代に一部の産業革命施設で朝鮮人が強制徴用されていたと述べた。劣悪な環境下、これらの労働者は強制労働を強いられたという。佐藤大使は「forced to work」という英語で説明したが、日本政府はこれを「意思に反する労働」と解釈し、強制性の意義を薄めた。毎日新聞によると、韓国側は「forced labor」という英語を主張していたが、最終的に日本側の意向に沿い「forced to work」に変わり、かつ一部の施設で朝鮮人を強制徴用していたことを説明に明記することになった。記事によると、日本は「強制労働」という表現を使用すれば、韓国が再び賠償を請求することになると懸念した。
東亜日報は7日の社説で、「韓国は日本に対して、遺産の登録申請の際に史実を反映するよう求め、国際社会から賛同を得た」と論じた。聯合ニュースは、「日本が労働者の強制徴用を否定するのは、ゆがんだ歴史観によるものだ。韓国は今回の遺産の登録申請を巡る交渉を、韓日の関係改善の突破口にすることを願っていたが、両国関係は日本政府の前言撤回によってさらに悪化した」と報じた。
上海社会科学院日本問題専門家の王少普氏は、「日本は強制徴用の言葉遊びをしている。これは第二次大戦の侵略の歴史の反省を拒む、安倍政権の本質を露呈している。安倍政権は慰安婦問題など、似たような小賢しい手段を繰り返している」と指摘した。
中国外交部の華春瑩報道官は7日、「労働者の強制徴用と酷使は、日本の軍国主義が対外侵略・植民地支配中に犯した重大な罪だ。事実を否定し、歴史を書き換えることはできない。この大きな原則的問題で言葉遊びをすればするほど怪しくなり、国際社会の失笑を買うばかりだ。また日本が歴史問題で、最低限の信用も守らないことを再び証明するばかりだ。中国は日本に対して、責任ある態度によって歴史問題を直視し、適切に処理し、実質的な行動によりアジアの隣国および国際社会から信頼を勝ち取るよう促す」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年7月8日