日本で物議をかもした、一連の戦争を取り扱った映画作品が、日本最大の動画サイトで配信されることになった。ニコニコ動画を共同運営する2社は15日に東京で記者会見を開き、日本人に「歴史の真相を理解させる」ため、中国の陸川監督が撮影した『南京!南京!』を含む反ファシズムをテーマとするドキュメンタリーと映画を、7月下旬から8月にかけて配信することを発表した。これらの映像作品はこれまで、日本の右翼によって「反日」のレッテルを貼られていた。一部の作品はかつて日本公開を予定していたが、妨害にあい映画館での上映やテレビでの放送が実現されなかった。「言論の自由」を標榜する日本は現在も、第二次大戦の歴史問題を取り扱ったドキュメンタリーと率直に向き合っていない。日本で撮影された作品は現在も、日本を「被害者」として印象付けることに躍起になっており、世界から逸脱している。「環球時報」が伝えた。
ニコニコ動画はドワンゴとニワンゴが運営。同サイトは「本当のことを知りたい」をテーマに、放送禁止の戦争映画を配信する計画を打ち出した。第1弾として配信されるのは、ドワンゴが提案し英国の制作会社が撮影した『タイズ・ザット・バインド~ジャパン・アンド・コリア~』で、7月30日配信予定。同作品は第三者の視点から、日韓両国間の慰安婦・領土などの問題を取り扱う。
中国人の李纓監督によるドキュメンタリー『靖国 YASUKUNI』が、8月15日に配信される。2007年12月に東京で同作品の試写会が行われると、週刊新潮から「中国が制作した反日映画だ」とされた。同作品は当時、文化庁から支援を受けていた。国会議員向けの試写会が終わると、右翼関係者が同作品の放映を予定している映画館で妨害活動を行い、上映計画の中断を迫った。
2009年の上映時に広く注目された中国の映画作品『南京!南京!』は、8月18日に日本の視聴者に配信される。同作品はある中国兵と日本兵の南京大虐殺の経験を通じ、戦争の残酷さとヒューマニティの試練を描き出した。同作品は2011年に日本公開を計画していたが、楽曲の著作権の問題が生じ、さらに右翼の妨害にあい、狭い範囲で2回放映されるに留まった。中国系女流作家、アイリス・チャン原作の『1937 南京記憶』も、8月24日に配信される。