日本は、外国人観光客による医薬品購入に新たな経済成長分野を見出しているようだ。日本政府が今年6月末に発表した「日本再興戦略」には、医療産業を発展させる方針が盛り込まれ、医療や介護の分野が「大きなターニングポイントを迎えている」としている。日本政府はその構想の中で、医療産業を新たな「金のなる木」とし、国家の経済成長を引っ張る力とみなしている。
日本政府の推算によると、世界の資産家の5%が日本で医療サービスや医療機器を購入すれば、もたらされる利益は20兆円に達することになる。
一部の病院ではすでに成功
日本の医療観光産業の発展はまだ始まったばかりだが、すでにこの分野での取り組みを始め、良好な収益を上げている病院はいくつかある。聖路加国際病院はその一つだ。
聖路加国際病院は2013年5月、診察にやってくる外国人に対応する国際外来を設けた。同部門は、5人の専任スタッフと3人の兼任スタッフからなり、外国人に対して全プロセスの通訳や診察関連文書の記入などのサービスを提供する能力を持つ。